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イタリア車とヒエラルキー [206cc購入記]

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ようやく休みが取れ、本格的にディーラー巡りを開始。
まずは近所のプジョーディーラーに出かける前にFIATディーラーにグランデプントの新古車の出物を見に出かけてみる。
デザイナーである自分とってイタリアのデザインセンスは格好の教科書だ。よくできて当たり前の高級車よりも実用車なのにイタリアのセンスがにじみ出るFIATはとくに敬服する。
体験したことのないイタリア車の世界にも興味があった。
かつて405を購入した当時いいなと思ったクルマにランチアのデドラというクルマがあった。
コンサバな外観はもとよりセンスを感じたのはインテリア。クリアをかけずに素材の触感を活かしたアフリカン・ローズウッドを用いたインパネは、もう一生ものという感じで、クルマというよりはまるでリビングだ。お金をかけるところとそうでないところの匙加減具合にイタリア車のセンスの良さを感じた。
そんなイタリア車の小粋な一台が国産エントリークラス並みに引き下げられているのを知り、これを見ないわけにはいかないと出かけた。それに細かい仕上げなどから、まだ見ることの出来ない500の参考になるかなと思ったのだ。
そこで感じたのはイタリア車は仏車ほど単純ではないのかなということだ。
イタリア車には幾多の高級ブランドが存在し、ブランド毎にキャラクターが違う。
訪れたディーラーはFIATとアルファロメオを扱っている。ヒエラルキーの違う二つの会社のクルマが同じ屋根の下に置かれていることに、たまたま偶然だったが微妙な違和感を感じる瞬間があった。
洒落物のイタリア車を着こなすにはもう少しこの複雑な世界への理解や、その他のものが必要なのかなと思ったのと同時に、今までそんなことを感じたことのなかった仏車のシンプルさにあらためて感心した。
基本的にクルマは実用物と割り切っていてあまり高級車が得意でない仏車ではプジョーでもルノーでもシトロエンでも貴賤はないし、同じメーカー内でもたとえばプジョーの106に乗っている人間は、決していつかは607などと思っていないだろう。そのシンプルさが自分にはあっていたのだなと、10年以上仏車に乗って始めて気づいた。
そんな思いがけない仏車の良さを感じつつプジョーディーラーへと向かった。
そこでディーラー巡りはあっけなく終わりを迎えることになる。
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